ハノイ市内では笠を被った女性を沢山見かける。陽炎が立つ路面の向こうから、笠を被った物売りがゆっくりとやってくる。天秤棒の先にはバナナとかドラゴンフルーツが山盛り。すれちがいに、何かを云いながら微笑む。そんなことを繰り返しながら、ハノイ市内をぶらりと歩いていた昨日。暑すぎたのだけど。
ハノイはフランス統治時代があって、ハノイはその中心地の一つ。第二次世界大戦後は独立戦争からヴェトナム戦争に続く動乱の時代だから、主には二十世紀前半にフランスの影響下での建造物の建設が行われている。沢山のオートバイが排ガスを振りまき、傘を被った物売りが行き交うなか、旧市街の建物には独特の景色があって、古のコロニアルの雰囲気を彷彿とさせる。
連日、ヴェトナムの方々(初対面)のご招待で食事。たっぷりヴェトナム料理を頂いた。意外と油物が多く、日本や米国で食べるヴェトナム料理より中華に近い。日本や米国では、中華との差を強調しているのかと思った。日曜の昼食をいただいた店ではフォーがなくてガッカリだったのだけど、会食ではばっちり準備されていた。美味しいフォーを頂いてとても満足した。
ボクがフォーと出会ったのはブルターニュのレンヌ。日本からの長いフライト、更にはシャルルドゴールからのTGVで疲れ果てた頃に、西の果てに近いレンヌに着く。日本が極東ならば極西。そこにはヴェトナム人の同僚が待っていて、ボクの疲れを気遣いながらヴェトナム料理の店に。サイゴンという名前。そこで食べたフォーが実に美味しかったのだ。
今朝のハノイは雲行きが怪しい中、仕事先の大学へ出かけた。ホーチミンの胸像がある講堂で話を聴いたり、タイとの仕事の説明をしたりした。 そのうち雷鳴とともに大雨。つぎつぎに雷が落ちる。スコールというより、日本の夕暮れに近い。2時間くらい降った後は、綺麗な青空。排ガスが洗い流されたのだ。
ヴェトナムの大学の雰囲気は日本に近いと思った。タイの大学は制服なので、彼らの幸せ顔(幼く見える)とあわせて、高校生にしか見えないから。