2015-09-01から1ヶ月間の記事一覧

モノクロームの記憶

記憶は何色だろうか、と考えるときがある。最初は彩色された記憶、のような気がするのだけど、次第に退色し、最後には陰翳しか残っていない、ような感覚がある。それも翳り、のようなものを縁取りするために淡い光があって、漆黒のなかに吸い込まれていくよ…

北穂高から涸沢へ(3日め)

三日目は北穂高から上高地への下山。随分と長い道を歩く。今回の山行ではっきりしたのは、体力の減退。渓流釣りに集中していたので、走り足りない。心肺機能がもとに戻っている。それを実感したことが、成果かもしれない。上高地から前穂高を日帰り往復した…

はじめての涸沢へ、そして北穂高へ(1日目から2日目)

東京のSさんに、随分と前から穂高に誘われていた。若い頃に登った穂高は西穂高だけ。実ははじめての北アルプスはそれ。もう30年以上前のこと。北穂高いいよ、って云われていたのだけど、渓流釣りにどっぷりだったこともあり、タイミングがなかなか合わない。…

犀川上流で過ごす時間

事実上、今年の渓流釣りシーズンを終えた(もう少し粘るかもしれないけど)。 連休最終日で沢も期待できないが、今朝、出勤前に犀川上流へ入った。先日、小熊を見かけたあたりなので、鈴を鳴らしてコワゴワ枝沢から本流に降りる。 そこそこの水量があって期…

岩魚の渓へ

最後に岩魚が出てきたのは8月の終わり。それからまったく岩魚は出てこなかった。 産卵の時期を迎え、どこに行ったのだろうか。岩魚が気になって、再び秋の渓流へ。 小雨交じりの朝、林道をとぼとぼ歩いた。時折、強い雨が落ちるが、気圧が上がっているようで…

秋の渓に

雨上がりの朝、渓流に入ってみた。未だに夏の盛り、の頃の感触に執着があるようだ。 林道の脇の草むらにも勢いはなく、ただ淋しい感じになっていた。 沢で竿を垂れると、渋い色をしたヤマメが飛び出した。もう渓流釣りがお仕舞いってことを、ゆっくりと悟っ…

休みは渓流で竿を垂れ、夕暮れにレコード聴いて

雨交じりの休日。休みは渓流で竿を垂れている。気分は引き籠もりの時期で、仕事じゃなければ、渓流以外には出かけていない。そろそろ人恋しくなる時分なのだけど、仕事で遠出することが多く、なかなか。 季節が変わってから釣果はさっぱり。イワナは何処へ行…

単色の日々

仕事で動き回る日々が続いている。もうあまり遠くに行きたくない、金沢で静かに釣り糸でも垂れていたい、と思うのだけど。 秋雨前線が膠着する中の移動、も辛い。空と同じように気分は晴れない。酒を呑んでも、そんな陰鬱な感じを再確認するような、感覚があ…

犀川源流への入口へ

今年は渓流釣りで犀川源流の倉谷川へ何回か入った。釣りも勿論目的なのだけど、犀川ダム上流の源流域に何故か心惹かれるのだ。乗用車で乗り入れ可能な場所から、上流へ12kmあまり。自転車と徒歩での遡上はなかなか大変なのだけど、確かにかつては人が住んで…

妙高を走る

夏と秋の間を揺らいでいるような景色だった。そのなかを走り続けた。針葉樹が多い森の中は暗く、開けた処へ飛び出した瞬間、とても眩しかった。夏のような空は一瞬で、見る間に秋の雲が沸き出し、まもなく雨が降り出した。

毎年の妙高

毎年、仕事で妙高に来ている。合宿研修、との名目の懇親。山登りが目的なのだけど、案外天候に恵まれていない。この数年で一回しか頂上に上がっていない。20年ほど前に、残雪の中、スキーで山頂まで行ったのは遠い過去のように感じる。 山に登れない時は走る…