或る朝の記録


こんなに長い時間、飽きもせずに空を眺めていたのは久しぶり。時々刻々と彩度を増す光、流れゆく雲、そして雲の奥行きが下方からの光で次第に浮かび上がる。光に暖かみがあり、普段は淡彩の光景に寒さを感じるのだけど、指先が冷たくなっていることを忘れた時間を過ごした。